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石川啄木来釧76日目~最終回~ [啄木日誌]

波の影響で船に石炭を積むことができず宿で一泊、船で二泊、なかなか出港できないことに鬱々とし、様々な事を思い巡らす啄木。
落日の光は、釧路の町を浮々と明らかに見せる。思い出多きこの海区を忘れぬ様にすっかり見ておけというように。 夜、千鳥を聴く。R0011586.jpg
Caplio GX100
西の空雲間間を染めて 赤々と 氷れる海に日は落ちにけり

そして5日朝、船は港を離れ、啄木の釧路での76日間は終わります。
後ろには雄阿寒、雌阿寒の両山、朝日に映えた雪の姿も長く忘れぬであろう。知人岬の燈台も、程なくして水平線上に没した。
R0011289.jpg
Caplio GX100 阿寒湖遊歩道の歌碑
神のごと 遠く姿をあらはせる 阿寒の山の雪のあけぼの

まるで嵐のように釧路の町を駆け抜けていった石川啄木。
極貧のまま26歳の若さで亡くなったことを考えると、厳しい真冬の季節、さいはての釧路の町で啄木はもしかしたら一番楽しいときを過ごしたのではないでしょうか。
家族と離れ、酒を覚え、記者としての手腕を発揮し、様々な人々、女性たちとふれあい、釧路の自然が織り成す情景が歌となってあふれ出す毎日は天才歌人石川啄木を育てたと言っても過言ではないかもしれません。

最後になりましたが、
参考書籍として、北海道新聞記事「釧路の76日」、釧路啄木研究学会発行「釧路啄木紀行」、ふるさとの思い出写真集「釧路」、北海道新聞社編「釧路街並み今・昔」
参考サイトとして、おたるの図書館
啄木歌碑マップ
そして、毎回コメントを寄せていただきお付き合いくださったkeykunさんに感謝申し上げます。

最後と言っても歌碑も紹介しきれてないことですし釧路の町散歩として、啄木ゆかりの場所、ゆかりの人のその後等番外編として度々登場することと思いますのでそのときは、またお付き合いくださいませ。(筆:啄木かぶれ)




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コメント 2

keykun

おはようございます。^^;
感謝だナンテ・・・^^; 
こちらが申し上げることですよ。^^)
啄木と藤村には想いいれがあります。恩師に暗記させられた記憶も・・。
雲は天才だを数行読みそこで止めた記憶も(青空文庫で確認して記憶が戻りました。)文体の選択に迷いがあった様にも感じる習作?
http://uraaozora.jpn.org/takuboku.html ウラ・アオゾラブンコ。での、 三浦光子「幼き日の兄啄木」よりの抜粋など。
名声と報酬が追い付かない時代を、日記と碑文の行間に愉しく拝見しました。特に小奴の人となりが素敵に感じました。ありがとうございます。
続編。楽しみにします。^^)V

by keykun (2008-04-06 07:55) 

mamitan

keykunさん、こんばんは!
そうなんですか暗記を!
釧路の学校こそ、もっと啄木の短歌を取り上げてほしいものです。
悪評ばかりが先行しているか興味が薄いようで。
小説家になれると自信を持っていたはずの啄木ですが小説の方は今ひとつだったようですね^^;
ウラアオゾラブンコなんてサイトがあるのですね。とても面白く読みました。ありがとうございます^^
続編、お付き合いくださること嬉しく思います^^)v

by mamitan (2008-04-06 23:27) 

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