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そして父になる [映画&ドラマ&舞台&本]

24日、先行上映の初日に「そして父になる」を見に行きました。

福山さんは自身が演じる良多という父親のことをひとつも良いところがない嫌なやつと言っておられましたが、高級マンションに住むやり手サラリーマンでなかなか家族とゆっくり過ごす時間はないけれど、それなりに良い父親を頑張っている普通の人に見えました。
それが取り違え事件によって、様々なことが変化し挫折し、追い込まれていく。
取り違え事件がなかったとしても、いずれ訪れる試練だったに違いないので、きっかけはあまりに辛い試練でも良多はリリーさん演じる斎木家族に出会えて良かったんじゃないかという結末でした。
自分が当たり前だと思っていた価値観や生活意識が他所から見るとずいぶんかけ離れているのって誰でも思い当たることかと。
が、自分は勝ち組だという意識からかリリー斎木家族をずいぶんと見下す辺りから、やっぱり嫌な奴だなあというのがポロポロ見えてくるのです。
それからの追い込まれ方は倍返しみたいにこれでもかっというくらいにズタボロになるんですが、それが痛快に感じるのは福山さんらしくない初めて見る姿だったんでなおさら面白く感じたのかもしれません。
リリー斎木も奥さんに頭が上がらないお金に執着するでも憎めない人のいい、やっぱりありがちな父親だし、説明的でなく普通に見せて切り口がいくつもあって、語っても語っても語りつくせない広がりのある演出って、是枝監督やっぱりすごい!完璧な脚本、演出だったと思います。
良多が育った家庭環境が言葉遣いや、ふとした台詞で想像できるので理想主義の心理が理解できるというところ等々とても繊細な映画でした。

IMGP0208.jpg
IMGP0218.jpg
PENTAX K7+DA35mmF2.8 Macro Limited
写真は今日の夕焼け。
時間と共に空全体に様々な雲の形と色彩を放っていき、どう切り取るか迷ってしまうほどの広がりでした。
是枝映画みたいに。
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