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石川啄木来釧51日目 [啄木日誌]

8日から9日の猛吹雪について11日の新聞に啄木は「空前の大風雪」として家屋の倒壊などによる悲惨な被害を克明に詳報しています。
今の紙面じゃ考えられないような小説のような生々しい紙面です。
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旧釧路新聞明治41年3月11日復刻版

昨日の啄木は、向かいの病院の歌留多会で一度会った薬局助手、梅川操から手紙をもらいます。
彼女は啄木の留守宅を何度も訪ねている三尺ハイカラ(小管まさゑ)に啄木との恋の仲立ちを依頼されていたのでした。
啄木は小管まさゑに対して一切無視。皮肉なことに、これをきっかけに梅川操との距離が徐々に近づきつつあります。
同じ日、他社新聞記者や、訳あって啄木の下宿に住むことになった横山と、しゃも寅に出かけている。
小奴は非常に酔っていた。この日自分へ手紙を出したということであったが、まだ届かぬ。
3月11日に小奴からの手紙が届きます。
小奴の長い長い手紙に起こされる。昨夜むなしく別れた時は「唯あやしく胸のみとどろぎ申候」と書いてあった。相逢って三度四度に過ぎぬのに何故こうなつかしいかと書いてあった。「君のみ心の美しさ浄けさに私の思いはいやまさり申候」と書いてあった。 略 夜に入って雪は雨となった。葡萄酒を飲んで小奴へ長い長い手紙の返事を長く長く書いた。俺の方では、名も聴かなかった妹に邂逅した様に思うが、お身は決して俺にほれては可けぬと。
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コメント 2

keykun

おはようございます。^^
お身は決して俺にほれては可けぬ・・・。
小奴の付け文も時代を感じさせます。 ^^;
TVも電話も無い時代。返書を一途に認めるのも大業です。
思い定めた人が居たのやら?艶福ではあります。^^
昨日の携帯での流氷の夕景。
独特の緻密なグラデーションに感服です。
ヤッパリ良い色合いですね。^^





by keykun (2008-03-12 07:50) 

mamitan

keykunさん、おはようございます^^
妻帯者の決まり文句にも見えますが
啄木に相対する女性方は、それぞれ形は違いますが
皆、一途です。
携帯にしては・・とよく褒められます。
下手なコンデジより携帯の方が撮りやすかったりしますし
侮れませんね^^;
by mamitan (2008-03-12 08:27) 

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