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ちょっとずつ秋 花編 [釧路湿原]

この時期になるとすっかり花も少なくなってしまいます。
今、湿原でお花畑を作っているのはウメバチソウ。
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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited以下同じ
ウメバチソウ(梅鉢草)ユキノシタ科
木道で立って眺めるだけだとただの白い花にしか見えませんが頑張って身体を伸ばして観察するととても繊細で美しい花です。
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ナガボノシロワレモコウ(長穂の白吾亦紅)バラ科
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これは!
赤いからナガボノアカワレモコウ(長穂の赤吾亦紅)バラ科?
初めて見ました。それとも違う種類なのかな。
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アカツメクサ(赤詰草)またはムラサキツメクサ(紫詰草)マメ科
こうして見るとピンクの羽冠のようでしょ^^
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コウゾリナ(剃刀菜)キク科の種子
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ヤマハハコ(山母子)キク科
ドライフラワー化したヤマハハコは目玉親父そのものですね。
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ノリウツギ(糊空木)ユキノシタ科
同じくドライフラワー化する別名サビタ
サビタといえば原田康子の「サビタの記憶」遅ればせながら読みました。
思ったよりあっと言う間に読んでしまう短編でしたが、多感な時期の少女の短い夏の出来事をみずみずしい感性で描かれていました。ホント、みずみずしいという言葉がぴったりです。
この幼さの残る外見と行動に反しての内面の痛いほどの感性は三島由紀夫やサガンなど昔ながらの文学で現代の少女期の文学にはないような気がします。
戦争が始まる直前という暗い時代が背景にあるからなのでしょうか。
舞台が川湯温泉ということで今年川湯温泉周辺のサビタの多さを知ったばかりだったので実感させられるものがありました。
それにしても文章から読み取ると釧路市内から川湯温泉まで昔は4時間もかかったというのも時代の流れを感じました。

「なんて花?」
「サビタ」
と、比田さんは答えた。タともテともつかぬ発音をした。
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ちょっとずつ秋 葉っぱ編 [釧路湿原]

残暑って夏のなごりのはずなんですが、
くしろは夏がなくて残暑だけが至上最高に長く続きました。
でもそろそろ木枯らしが吹く秋真っ只中に。
温根内木道でちょっとずつ秋を集めてきました。
木々や葉っぱや花や空。それぞれに秋がありました。
今回は一番秋っぽい葉っぱ。

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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited以下同じ
アカ。アカ。アカ、キイ、ヒカリとカゲ
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キイ、キイ、ミドリ、キイのオチバ
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こんな風景を
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振り向いてみたりすると
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ちょっと泣きたくなってしまうそれが秋
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mamitan企画湿原セラピーツアー [釧路湿原]

土曜日の夕方、車で移動中の稲妻はとても綺麗でした。カメラがないのが残念でしたが車の中なので怖くもなくそう思えたのかも。
日曜日は私おすすめの湿原セラピーツアー。
ツアーと言ってもわたしと友人二人です。
まずはサルボ展望台の中間地点にあるアイヌのチャシ跡。
チャシとはアイヌ語で砦という意味。見張り台や儀式に使われた跡地です。
ここは見張り台として使われていたそれらしく見晴らしが良いポイント。
ここでコタンの息吹を感じてもらいます。
記念撮影して写真を撮り忘れたのかありません。いずれまた。
次はこのブログでも何回か登場しているお気に入りの二本松の丘。
斜面をよじ登って突然現れる広大な景色を身体全体で感じてもらいます。
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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited
ムシトリナデシコにエゾシロチョウが止まっていました。

次に向かうのはクチョロ原野塘路線を通ってコッタロ湿原から鶴居方面へ抜け釧路市内に向かいます。
途中の道道はカラフトイバラが終りを告げ、ホザキシモツケが咲き始め、キカラシの黄色い花が畑を覆い始めていました。
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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited
釧路市北斗湿原展望台の木道から通じる北斗遺跡。展示館を見学してそこからの木道を歩き史跡展望台からの眺め、竪穴住居跡、復元住居を巡り縄文・擦文時代の風を感じてもらいます。
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Caplio GX100
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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited
竪穴住居跡の上空にはひっきりなしに鳶が輪を描いていた。カムイの使いに違いない。

おみやげは遺跡展示館のすぐ近くにある美味しい湧き水、北斗の水。管理料200円。

そして1時を過ぎおなかが空いたところで阿寒町布伏内(ふぶしない)という雄別炭鉱跡に向かう道の途中にある秘境ラーメンとして名高い「真澄」
更にその先のオーナーさんのオール手作りのカフェ兼アトリエ「かくれんぼ」に。

長くなったのでつづきにしておきましょう。
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丹頂の雛誕生 [釧路湿原]

釧路市丹頂鶴自然公園で、雛が誕生の報があり行ってみました。
ここは、絶滅の危機にあった丹頂を保護増殖するために昭和33年に開園され、昭和62年から全面改築され見学や学術施設として充実されました。
丹頂を間近に見られるのは10月から3月の給餌場ですが、ここは保護されたり誕生した丹頂たち現在約20羽が放飼いされ1年中フェンスごしに見ることができます。
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Caplio GX100 トリミング(デジイチ間に合いませんでした^^;)
ふだんはママの羽の中に潜り込んでおねむ。ひょこんと首を出しておなかが空いたよ~
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PENTAX K10D+TAMRON AF70-300mm F/4-5.6Di LD Macro1:2(Model:A17)以下同じ
お食事タイムです。
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ママとパパは魚を細かく噛み砕いて雛に与えます。
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4月20日生まれのおちびさんも約100日たつと親と同じくらいの大きさになり飛べるようになります。
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おっとっと。まだまだヨチヨチ歩きです。
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ママの真似っこ
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近くに釧路空港があり、結構な騒音ですが丹頂たちはこれには慣れっこ。でも見学者は皆、静かに見守ります。

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村田公園 [釧路湿原]

村田公園
その名前の由来は、この土地の所有者であった村田さんから釧路市への寄付によるもので、その条件が・・

土地を売らない
木を切らない
入園料は無料

という3条件。

村田公園という名前が自然と結びつきにくかったので今まで行かないでいた場所でしたが、そのことを聞いて初めて行ってみることにしたのでした。
急に思い立ったので、出かけたのが夕方近く。かなりの広さだったので、奥までは回りきれず花の季節も少し先なのであとの楽しみに。
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PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited
ミズバショウがたくさん点在していました。
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PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited
水流とミズバショウ
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PENTAX K10D+DA35mmF2.8 Macro Limited
エゾネコノメソウのお花畑もたくさん。1cmくらいの、ちっちゃな花なので這いつくばって撮る。誰もいないのでなんのその。


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二本松の伝説 [釧路湿原]

昨日、摩周湖に行ったことを書きましたが、その前にクチョロ原野塘路線の二本松の丘によじ登っています。
二本松の由来である2本のトドマツの事を秋に記事にし、これにまつわる伝説の話をすると書いたきりずいぶん月日が経ってしまったわけですが・・
二本松の丘から釧路湿原を望むなら、霧氷の綺麗なときにしよう、雪が少ないのでもうひと降りしてから行こうと思っているうち、とうとう雪が降らずに寒さが緩んできてしまったのです。

PENTAX K10D+FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]二本松の丘から望む釧路湿原と釧路川
妥協して?登ってみて、さて、二本松の方向を見るとあまりに雪がないので傍まで行けそうです。
エゾシカの糞を避けながら・・いつもなら斜面からシカにシカトされ(洒落のつもりはないのですが^^;)小さくなりながら通り過ぎるのですが今年はあまり姿を見ません。これも雪が少ないせいで笹や木の芽を見つけやすいせいですね。
そして、難なく二本松までたどり着いてしまいました。

PENTAX K10D+FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]これが二本松
夏は草で覆われてしまうし、冬は本来ならば積雪でたどり着くことはできないはずです。
二本松の伝説は私の知っている限りでは二種類あり、ひとつは、やはりアイヌ伝説です。
釧路川を渡る先人のためにアイヌの神様が迷わぬようにと目印に常緑針葉樹であるトドマツを2本植えた・・
というもの。
もうひとつは・・・なんと義経伝説。
義経が釧路川を屈斜路湖まで渡る途中、おなかが空いたので景色が良い丘でひと休みし弁当を食べ、その地に箸を刺すとそれが根をつけ成長して2本の松の木になった・・
というもの。
義経伝説は各地にあると思いますが、こんなところにもあったのです。
でも義経より神様の方が最もらしい気がするというのも面白いですね。

PENTAX K10D+FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]二本松近辺から望む釧路川と二本松橋
霧氷どころか蓮葉氷さえ流れていません。
二本松橋を見下ろすなんて、何だか義経や神様の気分・・なんていい気になって大木をベタベタ触っていたら突然強風が・・
慌てて来た道を戻りました^^;
むやみに聖地に立ち入ってはいけません。
地吹雪の摩周湖といい、まさか冬に砂埃をかぶるとは思ってもみず、二本松の傍に行けるなんていうのもミラクルな体験かも。

Caplio GX100 エゾシカに皮を食べられてしまった白樺の木
皮を剥がれてしまった木は死んでしまいます。増えすぎたエゾシカによる自然への影響は深刻なのでどうしても駆除が必要です。


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冬のなき声 [釧路湿原]

塘路湖の御神渡りが立派になっていました。

PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited
二重にできているようです。
二重といえば初日の19日SL冬の湿原号が例年通り重連で走るということで昨年同様、
釧路川鉄橋に寄ってみました。
川沿いを走りながら見ると蓮葉氷が流れていたので、旭橋の上から撮ることに。
すでにすごい人と三脚の列。
ただ、昨年は暖冬で全く結氷しなかったこのポイントが今年は完璧に凍りついていて流れていない。
うまくいかないものである。
私は20分くらいだったけど、橋の上は風が冷たく待つ間が辛かった。

PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited
相変わらず三脚無しで気合が入っていないので、うまく撮れるわけもなく
トリミング写真です。
しかし、今日はいろいろな声を聞いてきた。
塘路湖ではドカーンという氷が割れるのにびびり、シラルトロ湖ではピーという鳥が
鳴くような幻想的な音に聞き入り、強風の橋の上ではカモメの鳴き声に合わせて
さみ~さみ~と鳴いている人がいた。
そして帰ってから写真の整理・・SDカードの画像データを誤って削除してしまい
なきたくなってしまったのでありました(ToT)

Caplio GX100
シラルトロ湖にフロストフラワーが散りばめられていました。
これらは難を逃れた写真たちの一部であります。全滅じゃなくて良かった。


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光る温根内木道 [釧路湿原]

前回の冬の温根内木道、第二弾。ペンタックスK10Dバージョンです。

PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited

PENTAX K10D+DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]
木道入り口から少し歩いて左の木道に入るのが私の定番で、そこから
700m程の地点にある入り口方向に抜ける中央の木道がこれ。
ここは修復のため立入禁止になっているため、足跡ひとつない。
硬く凍りついた雪がシルクのように光っていた。
この日は、この中央の木道よりもう少し先を歩いてから来た道を戻る。
外側を一周すると約3kmあるので少々きついし日が短いので気が焦る。
温根内ビジターセンターの木道(釧路湿原国立公園連絡協議会)

PENTAX K10D+DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]


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眠る温根内木道 [釧路湿原]

春から秋まで季節の花々を撮影してきた温根内木道。
今回、初めて冬の木道を散策してみました。
さて、どんな風景を目にすることができるのだろう。

Caplio GX100
それは湿地の氷結と雪冠の連なりが美しい光景。
湿地も木々も、やちぼうずも眠りについている。

眠りにつく木道は硬く固まった積雪が足を捕らえ、容赦なく体力の消耗を奪っていく。
幾つもの足跡は、この風景をどう感じたのだろう。
誰とも遭遇しない時折、野鳥の声が響く中で・・・

底なしの、やちまなこも氷に閉ざされている。

日が落ちると自然霊に出口を閉ざされてしまいそうな雰囲気なので
息を切らして来た道を戻る。

時間と共に蒼く光る雪と伸びる影。
今度来るときは、きっと眠りから覚めた湿原。
まだ遠い春。


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幻の二本松 [釧路湿原]

この土曜はかなり気温が下がってどこへも行きたくない気分。
寒かった^^;
そして昨日、日曜日・・雨でした。
でも、冬将軍が来る前にもう一度釧路湿原をドライブしたかったのでちょっとだけ行ってきました。

塘路からコッタロ湿原へ向かうクチョロ原野塘路線に二本松橋という橋があります。
その由来はここの近辺の丘の上に常緑針葉樹であるトドマツが2本だけあるから。

でも今まで私はこのトドマツを見たことがありませんでした。
どこを見渡してもトドマツなんて見当たらないのです。

しかし、昨日のドライブでやっとこの2本のトドマツを目にすることができました。
それは今の時期しかかなわない幻の二本松と言えるでしょう。
なぜならば・・
もう一度言うとトドマツは常緑針葉樹であります。

そうです。まわりの木々が落葉してやっとこの2本のトドマツにお目にかかれるのです。

PENTAX K10D+FA77mmF1.8 Limited
小雨降る悪天候ゆえ分かりづらいかもしれませんが
釧路川にかかる二本松橋から見上げると確かに2本のトドマツはありました。
今時期、アメマス釣りの人々で賑わうこの二本松近辺。
誰も気に留める人はいないと思いますがそういう私もこの日初めて見上げてみたのでした。

このトドマツには伝説があって、そのことに関してはまた二本松の丘にでもよじ登った時にお話しようかと思います。


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